1Q84

( ichi-kew-hachi-yon )
村上 春樹
BOOK 1 — BOOK 2 — BOOK 3

空に月がふたつある世界で、
ふたりはもう一度めぐり逢えるのか。
これは、二十年越しの愛の物語。

作品紹介

1984年の東京。フィットネスクラブのインストラクター・青豆は、タクシーの非常階段から首都高速を降りたとき、自分がいつの間にか「1Q84年」と名づけた別の世界に足を踏み入れていたことに気づく。一方、予備校講師で小説家志望の天吾は、謎めいた少女・ふかえりの書いた小説のリライトを引き受け、宗教集団「さきがけ」の秘密に深く関わってゆく。

幼い日に手をつないだだけで別れた青豆と天吾——ふたりは知らず知らず、同じ「1Q84年」を生きていた。夜空に浮かぶふたつの月、見えない存在「リトル・ピープル」、そして宗教・暴力・孤独といった重いテーマを、村上春樹ならではの流麗な文章と独自の世界観で紡ぐ、大長編小説。シリーズ全3巻合計で発売初年度にミリオンセラーを記録し、世界40か国以上で翻訳・刊行されました。

ジョージ・オーウェルの『一九八四年』を下敷きにしながらも、村上春樹独自の愛と救済の物語として昇華されています。恋愛、ミステリー、ファンタジー、純文学の要素が重なり合う、読みごたえ満点の一作です。

読者レビュー

高評価 ★5 Amazon カスタマーレビュー

10年以上本棚に眠っていたのですが、読み始めたら面白くてぐいぐい引き込まれました。超長編小説なのに冗長な展開が一切なく、素晴らしいの一言に尽きます。今更ながら、天才とはこういう人のことを言うのだと実感しました。

高評価 ★4 ブクログ

リアリティとファンタジーが絶妙に融合していて、非常に引き込まれる作品です。登場人物たちの心の揺れ動きや内面の葛藤が丁寧に描かれていて、共感できる部分も多い。物語の全容が少しずつ明かされていくドキドキ感がたまりません。

中評価 ★3 ブクログ

不思議なのに現実味のある独特な世界観は好き嫌いが分かれると思いますが、それが面白い。青豆と天吾の物語が交互に進んでいく構成はテンポよく読める一方、性描写が多めなので、そのあたりが気になる方には合わないかもしれません。

低評価 ★2 ブクログ

手軽に「文学的な気分」を楽しめる作品ではあるが、洒落た会話や視覚的な情景描写に比べて、風刺も機知も感じられない。BOOK1・2を読み終えても「で?」という気分が解消されず、ノルウェイの森の頃のような深みが見えにくかった。

※ レビューはブクログ・Amazon カスタマーレビューに投稿された実際の感想をもとに要約・引用しています。架空のレビューは含みません。

著者プロフィール

村上 春樹
むらかみ はるき

1949年1月12日、京都市生まれ。すぐに兵庫県(西宮市・芦屋市)に転居。神戸高校を経て早稲田大学第一文学部演劇科を卒業。学生時代にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を経営したのち、1979年に「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。

1987年発表の「ノルウェイの森」は文庫・単行本合わせて1,000万部超のベストセラーに。「羊をめぐる冒険」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」「騎士団長殺し」など、幅広い長編・短編作品を発表。

米文学の翻訳家としても活動し、国際的評価も高く、2006年にチェコのフランツ・カフカ賞(アジア人初)、2009年にイスラエルのエルサレム賞、2011年にスペインのカタルーニャ国際賞を受賞。ノーベル文学賞の有力候補として名前が挙がり続けています(2026年現在未受賞)。

参照:Wikipedia「村上春樹」/時事ドットコム プロフィール記事

書誌情報

著者
村上春樹
出版社
新潮社
BOOK 1・2(単行本)発売
2009年5月29日
BOOK 3(単行本)発売
2010年4月16日
ISBN(BOOK 1)
978-4-10-353422-8
ISBN(BOOK 2)
978-4-10-353423-5
ISBN(BOOK 3)
978-4-10-353425-9
ページ数(BOOK 1)
554ページ
文庫版
2012年〜(新潮文庫・全6分冊)
受賞
第63回 毎日出版文化賞 文学・芸術部門

参照:新潮社公式サイト「1Q84」特設ページ

こんな人におすすめ

📖 村上春樹をまだ読んだことがない方へ 平易で読みやすい文体でありながら、どこか夢の中にいるような独特な雰囲気を体験できる、入門としても最適な大作です(ただし全3巻・長編であることはご承知おきを)。
🌙 ちょっと不思議な世界観が好きな方へ 現実とも幻想とも判断できない曖昧な空間に迷い込むような感覚が心地よい方、あるいはジョージ・オーウェルの「一九八四年」を読んだことがある方は、作品の背景がより深く楽しめます。
💫 純粋な「愛の物語」として読みたい方へ 宗教や暴力といった重いテーマを含みますが、物語の核心にあるのは「二十年越しにめぐり逢おうとするふたりの愛」です。純文学的な愛の描写に心を動かされたい方にぴったりです。